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色覚関連情報

【色覚について】

 外から目に入ってきた光がカメラでいうフィルムにあたる網膜に写ります。網膜には光を感じとる「視細胞」があり、形や色を認識します。すべての色は、光の三原色といわれる赤、緑、青の三つの光の組み合わせで作られます。「視細胞」には赤に敏感なタイプ、緑に敏感なタイプ、青に敏感なタイプの3種類があります。各々の視細胞の反応によって色を認識するのです。


【色覚の異常は、なぜ起きるのでしょう】

 この3つの視細胞のうちどれかがうまく機能しないと、色が識別しにくくなる状態となります。その状態が、いわゆる「色覚の異常」と呼ばれています。「色覚の異常」には、生まれながらのタイプ(先天性)と後天性があります。


【ちゃんと色は見えています】

 色覚異常の特性は種類や程度も様々です。しかし決して白黒に見える状態ではありません。区別のつきにくい色があるだけで、目に写る風景はカラーの映像です。自分の色覚の特性を知り、色間違いに注意することや色以外の情報を活用することも大切です。


【色のバリアフリー】

 私たちの社会では色で識別する表示が多いのはご存じの通りです。「色の扱い」において、社会は、昔から多数派(マジョリティ:約20人中19人の割合)を中心に環境が築かれてきました。少数派(マイノリティ;約20人に1人)との間に「色のバリア」をいつの間にか作っていたのです。

 しかし、今、社会のなかでは、多数派(マジョリティ)や少数派(マイノリティ)という概念を取り払った、多様性という考え方が広がってきています。可能な限り誰でもが分かりやすい色の組み合わせを活用することで、「色のバリア」をなくすよう皆が心がけましょう。そして多様性を共有できる環境を広げ「色のバリアフリー」を推進しましょう。

 詩人金子みすゞさんの詩のように「みんなちがって、みんないい」の気持ちを大切に、多様性が尊重される成熟した社会を日本眼科医会は願っています。



「色覚異常と言われたら」(目についての健康情報)